近年では地震をはじめさまざまな震災対策として、「防災用の備蓄」が人気を集めています。万が一の対策に防災グッズを用意する人は増えており、なかでも「食料や水の備蓄」が主流です。

具体的な量は、およそ3日分~7日分の備蓄をしている人が半数以上となっています。とはいえ、それらの食料や水をどこに備蓄すべきか、理想的な置き場所や保管場所に悩んでいる人も少なくありません。

この記事では、防災グッズの理想的な置き場所とはなにか、保管場所のリフォームのいろはについてご紹介します。

そもそも必要な防災グッズは?

一口に防災グッズといっても、「1次持ち出し品」「2次持ち出し品」の2種類に分かれています。1次持ち出し品は災害発生時、避難するときにすぐ持ち出すべきグッズのことです。持ち出し袋やライターやモバイルバッテリー、軍手やタオル、その他貴重品等の最初の1日を防げるためのグッズを指します。

一方で「2次持ち出し品」は、避難所などで避難生活を送るとき、自宅へ戻って持ち出したり、または自宅で避難生活を送ったりするときに必要なグッズのこと。飲料水や食料、衣類、タオルやガスボンベ、歯ブラシといった生きるために必要なグッズから、生活水準を保つためのアイテムまで複数含まれています。

「1次持ち出し品」の代表例

「1次持ち出し品」は万が一のときすぐに持ち出し、命を守るためのグッズです。

  • ・非常用袋
  • ・乾パン
  • ・飲料水(1人あたり1日1.5L)
  • ・懐中電灯
  • ・ライター
  • ・万能ハサミ
  • ・軍手
  • ・救急袋(包帯や絆創膏、消毒液など)
  • ・常備薬
  • ・レジャーシート
  • ・ポリ袋
  • ・トイレットペーパー
  • ・ウェットティッシュ
  • ・現金
  • ・家や車の鍵(予備)
  • ・生理用品
  • ・赤ちゃん用品(ミルクや離乳食、紙おむつや母子手帳など)

「2次持ち出し品」の代表例

「2次持ち出し品」は災害直後から、生活を落ち着かせるためのグッズです。

  • ・飲料水(1人あたり4.5L以上)
  • ・食品(缶詰やレトルト食品、栄養補助食品など)
  • ・高カロリー食(ビスケットやチョコレートなど)
  • ・衣類(季節別に応じた必要な量)
  • ・バスタオル
  • ・毛布
  • ・モバイルバッテリー
  • ・予備電池
  • ・サランラップ
  • ・アルミホイル
  • ・鍋
  • ・歯ブラシ
  • ・簡易トイレ
  • ・ガスボンベや卓上コンロ

防災グッズはどこに置くべきか

結論から述べると、防災グッズには「食料等の備蓄」と「非常用袋」の2タイプに分けられます。一般的に、非常用袋はすぐに持ち出せるよう玄関等にストックしておくのが一般的だとされています。

食料等の備蓄はキッチンを中心にストックしておくのが一般的ですが、キッチンに備蓄スペースがないとお悩みの方も少なくありません。ここでは、防災グッズや食品はどのように保管すべきかご紹介します。

リスクを避けるなら数カ所に分散させるべき?

防災用品は1箇所にまとめると、とても管理しやすくなります。とはいえ、建物が半壊してしまったときなど、万が一のときに肝心の防災・備蓄品が利用できなくなってしまう事例があるのも事実です。

そのため、完全なリスクヘッジを求めるなら、複数箇所に防災グッズや備蓄品を保管する手法が存在します。

たとえば、食品の保管場所を「キッチン」「防災グッズと共に玄関」「長居の多いリビングスペース」「寝室の収納スペース」「車」など複数のスペースに設ける方法です。

ただし、食品類は変質を避けるため高温な場所は避けたいもの。夏場の車は避けるなど、適切な収納空間を見つけなければなりません。「2次持ち出し品」の食品を適切に管理できるスペースは、あまり多くはないと言えるでしょう。

収納スペースが足りないなら分散設置もあり

食料を1週間分貯めるとなると、「そんなスペースはない!」と頭を悩ませてしまう人も多いでしょう。1週間分の食品だけでなく、子どものおむつなど生活必需品を含めると求められる収納スペースは増えてしまいます。

そのようなときにも、個別に収納箇所を分ける手法がベストです。それぞれの箇所で見かけられるちょっとした空きスペースに備蓄品や防災グッズを収納すれば、1週間分の食料等を安心して保管できます。

なかには、トイレなどの天井スペースに簡単な収納スペースを設ける手法も。

防災グッズを収納できるリフォームもおすすめ

命を守るための防災グッズですが、収納スペースがなく不安定な場所に置いてしまうと、地震などでケガの元になってしまうかもしれません。そのようなリスクを避けるためにも、適切な場所に収納することが大切です。

また、近年では備蓄品を少し多めに保管しておき、日々の生活で消費して買い足す「ローリングストック」と呼ばれる手法が人気を集めています。賞味期限の近い備蓄品を消費できるため、常に新鮮な食品を保管できるのがメリットです。

しかし、一定の備蓄量を保つには適切な収納スペースが必要なのも事実。そのようなときは、万が一の被災も安心できるよう、防災リフォームをするケースも増えつつあります。

代表的なリフォームでは「キッチンクローゼットの追加」「パントリーエリアの用意」「床下収納の追加」などがあげられます。たとえ間取りや空間は同じでも、棚を増設したり、スライド式を儲けたり、ちょっとした工夫をするだけで食品の収納量を増やせるのは間違いありません。

防災を意識したリフォームを行えば、普段から使うキッチンスペースなどを便利で快適な空間に作り替えることも可能です。

防災リフォームを考えているならプロにおまかせ!

防災リフォームをお考えの場合は、ぜひプロフェッショナルにお任せください。防災グッズなどの準備は重要ですが、それ以上に大切なのは「震災による倒壊リスクを最小限に抑えた安心できるマイホーム」です。

防災リフォームは備蓄スペースなどの準備はもちろん、安心して暮らせる建物を紹介するのが私たちの役割です。

興味のある方は、ぜひお気軽に当スタッフまでお声がけください。リフォームのノウハウを積み重ねた専門家と連携して、地域に根づいた最適な防災リフォームをご提供いたします。