年間を通して最も湿度の高い季節が今年もやってきますが、この季節は室内のカビ対策で頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。またカビ対策に加え、昨年同様、新型コロナウイルスの感染予防対策に余念がないことと思います。カビもウイルスも室内の風通しを良くすることで、大幅に改善されることが期待できます。今回は風通しを良くするリフォームのヒントをご紹介いたします。

◆外壁への窓設置で新たな風通しを作る

室内の風通しを良くしたいと考える時に、真っ先に思いつくのが窓を増やすことでしょう。窓を増やすメリットは、風通しが良くなることに加えて、採光により部屋の明るさが増すことです。ですが、適当な場所に窓を設置しても、期待していた効果を得られない場合があります。

せっかく窓を増やすのであれば、効果的に行いたいものです。まずは家に対して、どの方向から風が吹いているかを把握しましょう。吹いている風に対して同じ面に窓を設置しても、その効果は限定的なものとなります。風の入り口を作るために、吹いてくる風に対して対面している壁に窓を設置できるか検討しましょう。窓を設置する壁が決まったら、その反対側の壁に、風の出口となる窓を設置できるかについても検討して下さい。このように風の入り口と出口を作ることで、効果的に室内を風が抜けていくことになります。

ただし、海に近い建物の場合は、風に潮が含まれる場合があります。そうなると、風通しは良くなりますが、室内が潮でベタベタした感じになるため注意が必要です。

◆室内窓の設置も効果あり

上記のように外壁に窓を増やすことができれば良いですが、建物構造上できない場合もあります。そんな時は、室内窓の設置も効果的です。外壁に設置する窓に対し、部屋の間仕切り壁や部屋と廊下とを隔てる壁などに設置する窓を室内窓といいます。また、家の中でも何故かこの部屋だけカビが生える・・・などの悩みを抱えている場合は、その部屋に室内壁を設置することで、溜まった湿気が他の部屋に出ていき、問題が改善されることがあります。室内窓は室内の空気循環に効果があるだけではなく、ガラスに磨りガラスを使用する、窓枠で存在感を出すなど、おしゃれな部屋を演出することもできますので一石二鳥です。

◆窓の形状によっても効果に差が出る

風通しを良くするために大きな窓を設置したい・・・という気持ちも分かりますが、壁と比較すると窓は構造的に弱く、また、外壁に大きな窓を設置することで防犯上の心配が生じることもあります。そんな時には、窓の形状にも注目してみましょう。窓を横に開閉する引き違い窓は、風の出入り面積が広くなるメリットがありますが、前後に開閉する開き窓は窓の開閉角度を調整でき、防犯上の心配が軽減されるメリットがあります。他にも数枚のガラスをブラインド状に並べて開閉するルーバー窓や、細長い形状で場所を取らない上下開口タイプのものなどがありますので、窓の設置場所と共に、窓の形状にこだわることも風通しを良くするリフォームのポイントとなります。

◆天窓やシーリングファンの設置も効果的

天井が高い部屋やロフトがある場合などは、天窓やシーリングファンの設置を検討してはどうでしょうか?天窓とは天井部分に設置する窓のことで、シーリングファンとは天井に設置する扇風機のような器具のことです。暖かい空気は高いところに溜まりますので、天窓やシーリングファンを設置することで、空気を循環させることができ、エアコン効率を上げるなどの効果もあります。天井が高く、手動での窓の開閉が大変な場合は、電動で開閉するタイプもありますので、実生活に合った天窓やシーリングファンを選ぶと良いでしょう。

◆いろいろ検討したけどリフォームは難しいという方には・・・

風通しを良くするためにリフォームを検討してみたものの、建物の構造上や費用対効果の面で、リフォームが難しいということもあるでしょう。そのような場合には、風通しの良い物件への住み替えを検討してみてはいかがでしょうか?湿度が高くなるこの時期は、物件探しのチャンスです。室内の風通しに注目して部屋探しをすることで、風通しの良い物件が見つかる確率はぐっと上がります。

部屋の内見の際には、室内の風通しが良いかの確認に加え、窓の設置位置や窓形状にも注目してみて下さい。湿度が低めの時期に内見しても気づかなかったことに気づくかもしれません。また、木造物件を検討することも良いと思います。木は空気を通すことから、建物自体が呼吸しているようなイメージですので、コンクリート造などの建物と比較して風通しが良い傾向にあります。

◆まとめ

いかがでしたでしょうか?部屋の風通しを良くすることで、カビ対策やウイルス感染予防対策になるだけでなく、気分まで上がってきます。島内の湿度が本格的に上がる前に、部屋の風通しを改善して、じめじめする梅雨をスッキリと過ごしたいものです。風通しの良い物件探しのお手伝いは、ぜひ弊社、住宅情報センターにお任せ下さい。