沖縄の象徴とも言える赤瓦。宮古島においても昔から綺麗な状態を保ち現存する古民家から、新築の建物でも利用される事が多いです。その赤瓦屋根の古民家を購入しリフォームを行い快適に暮らすためにポイントを解説します。

◆古民家をリフォームしてどう活用できるのでしょうか

赤瓦古民家の場合、そのほとんどが築40~50年の建物です。古いながらも独特の雰囲気を残しつつ、内装や設備が現代の生活に合わせてリフォームし、利活用するケースがほとんどです。

近年、赤瓦古民家を求めるお客様は、宮古島に移住された方々も少なくありません。ゆったりのんびりした島暮らしを存分に楽しんだり、別荘やカフェ、宿泊施設として利用されます。

島内には先代から引き継がれ所有している物件オーナーもいるでしょう。古いという理由から即売却する以外にも、需要を考慮し、リフォームを行ったうえでの売却、もしくは賃貸という選択も検討できるのではないでしょうか。

◆メリットとデメリットを比較してみましょう

古民家には、その土地の良質な木材が利用されてきました。特に海に囲まれた離島ですので、本土から仕入れた木材を利用するというより、台風と共存する耐久性の高い木材が使用されているケースが多いのです。劣化の激しい場合は別ですが、新材よりも強度のある「古材」は残しておきたいものです。その木の持つ歴史も感じる事ができるでしょう。

そして、古材には化学物質過敏症やシックハウス症候群の原因とも言われるか化学物質(接着剤や集成材など)が含まれていないことも特徴です。

税金面では、建物の築年数が古いため、固定資産税は安くなります。

気になる部分といえば耐震性でしょう。ほとんどの物件が1981年6月から施行された新耐震基準に満たしておりません。そのため、建物の傷みが激しい場合には補強工事が必要となります。部分的に見ても建物を支える重要部分に関しては継続したメンテナンスが必要になる場合もございます。

もう一つは、台風の多い地域でもあるため、古い木造住宅は心配です。平成15年に甚大な被害をもたらした台風14号以来、猛烈な台風の直撃はありませんがそのクラスが接近となると確実に避難することとなります。

◆リフォーム・売却・購入時を検討するなら建物の状態をチェックしましょう

歴史のある建物なだけに、これまでに何度も台風などの暴風雨によって軒裏天井の板が煽られて落ちたり、カビが発生しているケースが多いです。また、釘のサビなどによる破損も確認したいところです。

長年に渡り人が住んでいない場合は、建物周辺に雑草が茂り、ひどくなると建物内にまで生えている場合もあります。また、木造建築なだけにシロアリ被害も確認すべき重要ポイントです。

床が傷み、歩くと凹んだりギシギシと音がするような場合には、床の全面張替も検討した方が良いでしょう。

◆年々数が少なくなっている貴重な建築物です

昔は島内で市街地を離れると赤瓦古民家を見つけることは難しくありませんでした。観光地となった今では、綺麗な状態を保った建物は少なくなっています。

先代から引き継がれたものであれば、土地も含めて自分の子や孫にまでも引き継げる財産になるでしょう。新築の赤瓦物件はあったとしても、歴史が醸し出す独特の雰囲気は現物限りなのです。

お客様が住居用として、また、他の利用法をご検討しているのであれば、内容に合う良い活用方法をご提案させていただきます。

また、島の歴史・文化を残すという意味でもとても貴重な建物ですので、解体される状態まで放置するのは勿体ないように思います。所有物件がございましたら、お気軽にご相談ください。