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アパートとマンションの違いを解説!構造の違いと特徴
殆どの人が「アパート」は「マンション」に比べてチープなイメージを持つことが多いと思いますが、違いは何でしょうか?賃貸物件の管理・仲介に長年携わってきた住宅情報センター宮古島店が、アパートとマンションの違う部分や、選ぶ時のポイントなどをご紹介します。
◆「アパート」と「マンション」の違いとは?
全国的に集合住宅の筆頭といえば、なんといっても「アパート」と「マンション」でしょう。しかしながら、この2つの詳細な違いを尋ねられると、具体的に答えられる方は意外と少ないと思います。
◆アパートとマンションをハッキリと分類する規定はありません!
アパートとマンションってどういった違いが見られるのでしょうか?結論から言いますと、アパートとマンションを分類する区分についてはそもそも明確に決められた規定がありません。管理会社が建物の調査に採用している登記簿謄本にも、建物の構造や階建て、面積などの表記はありますが、「アパート」「マンション」などの区分けはされていません。
驚かれる方も少なくないと思いますが、これらについてはあくまでも”呼び方”の一つであって、どのような条件の物件をそう呼ぶかは採用する側の都合によるのです。したがって、不動産登記簿謄本には「鉄筋コンクリート造陸屋根2階建」といった構造に関係する記載だけで、アパートやマンションといったタイプ分けは記載されてはいないのです。
◆アパートかマンションか、物件を取り扱っている会社が呼び名を決定しています!
さて、それでは、アパートやマンションというタイプ分けはどうやって決定しているのでしょうか?
実際には、ハウスメーカーや不動産会社、ポータルサイトなど、物件を取り扱う企業のそれぞれの社内ルールによって、アパートとマンションが分類されています。基準となるのは建築物の構造や階層、建築材料などで、企業ごとに判断要素が違っているのです。
たとえば、某大手ハウスメーカーの集合住宅には軽量鉄骨と重量鉄骨があり、どちらにしてもマンションとして販売されています。それに対し、住宅情報センター宮古島店では何階建てかは関係なく、物件の構造が『鉄骨/重量鉄骨/鉄筋コンクリート/鉄骨鉄筋コンクリート』の場合は『マンション』、『木造/軽量鉄骨』の場合は『アパート』と掲載しています。わかりやすく言うと、“あるところでマンションとして販売されている物件が他のところではアパートとして入居者募集されている”などといったこともあり得るのです。
◆「マンション」「アパート」の呼び名の基準例
大手ポータルサイト8社で構成された不動産情報サイト事業者連絡協議会では、鉄筋コンクリート造/その他堅固な造りの建物をマンション、軽量鉄骨造/木造等の建物をアパートと区分けしています。
また、3階以上の建物になると見た目では構造が分かりづらく、さらにアパートよりマンションのほうが入居者募集に有利というイメージから、木造や軽量鉄骨造でもマンションとして入居者を募集している会社もあります。また、鉄骨造や重量鉄骨造だとしても2階建てならアパートとして入居者募集しているものもあります。
◆「アパート」か「マンション」か。どういった方にどっちの方が向いている?
実際に物件を探す際、どのようなポイントをチェックしてアパートか、マンションかを選択すればいいのでしょうか?それぞれのメリットから、どういった方にどっちの方がおすすめかご紹介します!
※アパートとマンションの区別は会社毎に違っているため、今回は「木造もしくは軽量鉄骨造の建物」を「アパート」、「鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの堅固な造りの建物」を「マンション」と設定しています
◆アパートは「できるだけ安く住みたい」&「顔の見えるご近所付き合いが好き」な人におすすめ
同じ築年数や立地、面積などのデータで比べてみると、アパートはマンションより家賃が安い傾向が見られるので、希望するレベルのお部屋でなるべくならお手頃価格で住みたいという方はアパートが好ましいでしょう。また、アパートは1棟の世帯数が少ないので、こじんまりとした環境がお好みの方や、顔の見えるご近所付き合いを好意的に思う方に向いています。
◆マンションは「ご近所付き合いのプライオリティーを低く、出来るかぎり静かに生活したい」&「ハイクラスなビジュアルや施設が好き」な人におすすめ
マンションはアパートと比較すると規模が大きいこともあって、個人の気配をあまり出さずに生活していきたい、という方に最適です。また、マンションのなかでも分譲の区分所有部分が賃貸に提示されているものなどは、設備や仕様が賃貸物件と比べてハイグレードです。ハイグレードな設備が好きな方には、分譲タイプのマンションが良いのではないでしょうか。玄関や外観のビジュアルがグレードの高いものを手軽に探したい人にも、分譲タイプのマンションの賃貸が良いと思います。
ですが、転勤留守宅など「定期借家」で案内されているものが多いので、あなたが住みたい期間住めるかどうかを確認してみましょう。
◆防音・防犯は実際の物件をチェック!
防音性に関してはアパートよりもマンションのほうが一枚上手である、というのがこれまでの一般的なイメージなのではないでしょうか。
たしかに、築年数が古い木造のアパートと鉄筋コンクリート造の分譲マンションを比較した場合、この見解は正しいといえると思います。ですが、マンションでも隣の部屋のテレビの音などが気になる物件もありますし、逆に最近ではアパートでも防音性に優れた物件も出てきています。
つまり「マンションだから防音性が高そう、アパートだから防音性が低そう」といった安易な話ではありません。
防音性が気になる方は、鉄筋コンクリート造などのマンションで、両脇の住戸との壁がコンクリートでできている物件や、間取図を見てリビングなど長時間利用する部屋同士が両脇の住戸と隣り合わない物件をおすすめします。
防犯性で見ると、施錠方式がオートロックや二重ロックであることや、高層階でベランダからの侵入を防ぐ、というような面から考慮すると、アパートよりもマンションに軍配が上がってしまいます。
しかしながら、こちらも防音性と同様で、最近は防犯設備が整備されているアパートも増えたため、築浅やより安い物件で希望条件をかなえようとするのであれば、アパートに的を絞り防犯設備が備わった物件を粘り強く探していくのも悪くないと思います。
◆あなたに合うアパートやマンションを探すためにするべきこと
このように、一般的に常識と思われているアパートとマンションが相違する部分というのは、どちらにせよ”そのような傾向がある”という捉え方でいるのがよいと言えるでしょう。実際に物件を探すときには、自分が、少なくともこれだけは最低限押さえておきたい条件は何なのかを洗い出すことが重要です。まずは、あなた好みの傾向としてアパートとマンションのどっちの方が良いのかを選びつつ、賃貸会社で詳細情報を比較し、じっくりと絞り込んでいくのがベストかもしれません。言うまでもなく、条件と設備などが合うようであればアパートからマンションへ、マンションからアパートへと、最初の計画を変更するのも良いでしょう。
それら以外にも新しいトレンドとして、DIYができる物件や、シェアエリアに入居者が使えるレンタルスペースや畑などがある、一部がシェアハウスや民泊対応になっている、といったユニークな賃貸住宅も登場してきています。立地や間取りやスペックなどだけに限らず、暮らし方を基準にお部屋探しをするのも良い方法かもしれません。
こだわりの条件などもリストアップして、ぜひあなたに文句無しにベストマッチする物件を探してみてください。「とにもかくにもまずは物件を探してみる」ことで、自分がどう暮らしたいか?のイメージが湧き、あなたに合った条件もより明確になるでしょう!