不動産契約の時、敷金ゼロ・礼金ゼロ物件という言葉を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。住宅情報センターでも取扱いのある敷金ゼロ・礼金ゼロ物件というのは、文字通り敷金も礼金も必要のない物件のことを言います。全国的に近年はこういう物件が増えている一方で、そのメリットやデメリットについて知らない方も多いです。そこで、今回はそれぞれのメリット・デメリットを紹介すると共に、引越しを楽にできるように考えられるように情報提供します。

◆敷金ゼロ・礼金ゼロ物件のメリットとは?

・費用がかからない

敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の一番の魅力と言えば、やはり費用がかからない点にあるでしょう。本来敷金や礼金は数万円から数十万円になることが多いです。家賃5万円の物件の場合は、敷金で2ヶ月分の場合もあり、礼金では1ヶ月分を支払うこともあります。そうなると、単純計算でも15万円の支出となります。そう考えると、意外と大きな金額だといるのではないでしょうか。

費用がかからないというのは大きなポイントで、実際に家賃が5万円の場合は、15万円もの費用を削減することができます。もちろん、敷金や礼金に関しては、物件によって異なるのですが、家賃が大きくなればなるほど費用も大きくなる傾向があります。逆に言うと敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の場合は、それらの費用がまったくかからないということになります。

・引越しがあっても対応できる

急な引越しが必要となった場合でも、敷金ゼロ・礼金ゼロ物件であれば契約がスムーズです。例えば、本土から宮古島に移住した場合も、特に必要な費用がある訳ではないので、必要な書類をまとめたら契約に入ることができます。もちろん、収入や仕事も関係してくるのですが、急な引越しでも対応してもらえることが多いのが敷金ゼロ・礼金ゼロ物件なのです。

また、自分が出ていく時も敷金や礼金でトラブルになることがないので、退去時もスムーズというのが特徴です。人によっては過失によって原状回復が必要となることもありますが、それは別の話なのでここでは省略します。

・家具やインテリアの購入費に回せる

基本的に敷金ゼロ・礼金ゼロ物件には、家具やインテリアが設置されているものもありますが、そういう設備が全くないところもあります。ただ、敷金ゼロ・礼金ゼロの場合はその分浮いた費用で、自分好みの家具・インテリアを購入することができるのです。もちろん、15万円ほどあればある程度良い家具を揃えることもできるし、家電製品も手に入れることができます。使い方によって、新しい生活が快適になるというのは、大きな魅力だと言えるのではないでしょうか。

特に家具やインテリアというのは、これからの生活でも利用することができるものなので、手に入れておいて損はありません。テーブルやソファ、棚や収納家具などは意外と高くなるのですが、それらも比較的手に入れやすい環境というのは、かなり便利なものです。特に敷金ゼロ・礼金ゼロ物件だと、間取り的に他の家具が必要となることもあるので、その点も含めて、余裕のある計画を立てていくことが必要となります。

・ワンランク上の物件に住むことができる

基本的に敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の場合は、家賃自体は高いものの、支払総額自体は低くなることがあるので、住みたい家の選び方にも幅が出てきます。そうなると、自分にとって条件の良い物件を見つけることもできて、ワンランク上の生活をすることも可能なのです。実際に家賃を考えてみて、負担が少ない方を選ぶこともできて、生活の安定にも繋がっていきます。

◆敷金ゼロ・礼金ゼロ物件のデメリット

・短期解約違約金がある場合も

敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の場合は、短期間だけ住もうと思っている方もいます。しかし、例えば数か月生活して出て行かれては、不動産のオーナーも利益が出ません。そのため、短期解約違約金を設定しているところも多いのが特徴となっています。また、1年未満で解約した場合もこのケースに当てはまることがあるため、物件選びは期間を考えながら慎重に行うことが必要となります。

短期解約違約金に関しては、賃料の1か月分も発生することがあるので、そうなると結果的に敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の意味がなくなってしまうこともあります。短期間で引越しが必要になるという方は、契約の時に事前に確認しておくことを忘れないようにしましょう。特に違約金が発生することで、トラブルになることもあるため、事前に契約の内容を確認しておくことをおすすめします。

・家賃が高くなることもある

敷金ゼロ・礼金ゼロ物件の場合は、基本的な初期費用が抑えられる代わりに、家賃が高く設定されていることが多いです。通常賃貸と敷金ゼロ・礼金ゼロの2つのパターンがあるため、敷金ゼロ・礼金ゼロを選んだ場合は賃料が若干割高になってしまうことがあります。

最初の費用が少ないからと、その理由だけで安易に飛びついてしまうと、後々生活の負担が大きくなってしまうこともあるので、その点はしっかり考えておくことが必要です。

・多少不便でも住めば都!?

敷金ゼロ・礼金ゼロ物件にできるということは、市内から離れていたり、店が周りになかったりといった理由も多いです。そういう物件の場合は、不便を感じることも多少あるかもしれませんし、また、安く住めるとしても後々後悔してしまうこともあるかもしれません。特に生活してみてから「ここが思っていたのと違った」ということもあるので、その点はしっかり注意しておくことが必要でしょう。

以上を踏まえ、敷金ゼロ・礼金ゼロ物件は使いやすいですし、便利なのですが、メリットもあればデメリットもあるということを知っておき、その上で契約することが必要です。少しでも疑問点や質問などございましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。